国内経済は、昨年5月のコロナ5類への移行等もあり、社会経済活動の正常化が進みつつ、緩やかな持ち直しが続いておりますが、一方では世界的なエネルギーや食料価格の高騰や、欧米各国の金融引締め等による世界的な景気後退懸念など、取り巻く環境は厳しさを増しています。
このようななか、管内の農業を取り巻く情勢は、組合員の高齢化・後継者不足、耕地面積の減少及び耕作放棄地の増加など多くの課題に直面しています。また、近年では価格変動や気象災害等により収入が不安定となる傾向にあることに加え、輸入に依存する肥料・飼料・燃油などの資材高騰の影響を受け生産コストが増大するなど、農業経営に深刻な影響を与えています。
JAにおきましては、収益の柱である信用・共済事業が、超低金利政策等により、収益の確保が一段と厳しさを増すなか、経営基盤の確立・強化に向けた着実な実践が不可欠であります。
これらのことを踏まえ、令和6年度は組合員との対話を基軸とし、「第8次中期事業計画」の最終年度、「第7次地域農業振興計画」の3年目として、総合事業の強みを最大限発揮し、着実な実践により計画目標を達成するとともに、組合員・地域の皆様から必要とされるJAを目指し、「農業所得の向上」「農業生産の拡大」「地域の活性化」を基本とする不断の自己改革に取り組みます。また、消費者には、JAグループが取り組んでいる「国消国産」への理解醸成を図ってまいります。
以上のことを経営方針として掲げ、事業を展開いたします。
【重点実施事項】
経営方針に基づき、以下の重点実施事項を設定して取り組みます。
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不断の自己改革の実践による農業所得の向上
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農業生産基盤の強化に向けた営農支援機能の充実
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組合員との対話による関係強化と地域活性化への貢献
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環境変化を踏まえた経営基盤の確立
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内部統制及び監査機能の充実・強化